業績の良い会社の工務店経営者は魅力的
「魅力のある経営者」に共通すること
「この人、魅力的だな」と思わせる工務店経営者には、ある共通点があります。
それは「話していて飽きない」「発想が豊か」「未来の話をしている」といった要素です。会話をしていると、自然と前向きな気持ちになり、こちらまで元気をもらえるような存在です。
実は、そういった「魅力のある経営者」たちは、例外なく業績が良い傾向にあります。もちろん、すべてのケースがそうとは言いませんが、「業績が良い会社の経営者は魅力的」というのは、経験的にも多くの現場で実感する事実です。
それはなぜなのでしょうか。今回はこのテーマを「工務店経営」という文脈で掘り下げ、業績の良い会社の経営者に共通する「魅力」の背景と、経営において大切な視点について考えてみたいと思います。
なぜ業績の良い経営者は魅力的なのか
業績の良い会社の経営者にはいくつかの特徴がありますが、共通するのは「未来志向」であることです。彼らは、目の前の問題にとらわれ過ぎず、少し先の未来を見据えています。
例えば、5年後の自社の姿をイメージして「そのために今やるべきこと」を明確に語ることができます。ビジョンがあるからこそ、ブレずに前に進むことができ、その過程での苦労も「面白いチャレンジ」と捉えることができるのです。
また、業績が良い経営者は「人・仕組み・時間」に投資を惜しみません。
「このスタッフにこんなチャンスを与えたら面白いんじゃないか」
「お客様の体験をもっと良くする仕組みができたらワクワクする」
そんな発想で経営をしているからこそ、日々の仕事の中にも発見や驚きがあり、自然と魅力が滲み出るのです。
さらに、好業績な経営者の多くは「余裕」があります。お金の余裕だけでなく、心の余裕、発想の余裕、時間の余裕です。その余裕が他者への関心につながり、人の話をよく聞き、他業種の話題にも興味を持ちます。その姿勢がまた、経営者としての魅力に直結しているのです。
「面白さ」はどこからでも始められる
では、「魅力的な経営者になる」ためには、まず業績を上げなければならないのか? というと、そうではありません。
むしろ、「魅力的になること」こそが、業績改善の第一歩になることも多いのです。
日々の仕事に面白さを見つけ、小さな発見を楽しむ姿勢が、社内の雰囲気を変え、スタッフを巻き込み、良い循環を生みます。
ここでひとつ付け加えておきたいことがあります。
「業績の悪い経営者が魅力的ではない」というわけでは決してありません。
むしろ、業績が苦しい中でもユーモアを忘れず、挑戦を語る経営者の姿勢には、胸を打たれるものがあります。業績は単なる結果であり、それだけで人の魅力が決まるわけではありません。
ただ、「業績が良い状態にある経営者」は、やはり一定の確率で“魅力的になる余白”をたくさん持っているということは事実だと思います。その余白を活かしながら、次のステージを構想し、未来に向けて手を打っていく——そんな姿勢が、周囲の人間にも好影響を与え、より魅力的な経営者像をつくっていくのです。
経営の本質は「楽しむこと」にある
業績を上げること、組織を強くすること、マーケティングを仕組化すること——
工務店経営には、実務的な課題が山のようにあります。しかし、どんなに仕組みが整っていても、経営者自身がワクワクしていなければ、その会社の魅力は伝わりません。
「魅力的な経営者」というのは、楽しみながら経営をしている人のことです。目の前の課題をチャンスと捉え、未来を語り、周囲を巻き込んでいく。その姿勢こそが、事業を長期的に発展させる鍵となります。
事業の本質は、社会の役に立ち、関わる人々を幸せにすることです。そこに挑戦と遊び心を持って臨めば、業績は後からついてきます。
経営を「楽しむこと」、その楽しみを社員やお客様と共有すること——
それが、工務店経営者としての「魅力」の正体ではないでしょうか。
ぜひ、読者であるあなたも、ご自身の経営における「魅力の種」を見つけてみてください。そして、5年後、10年後の自社の未来を描きながら、その道のりを楽しむ仲間を増やしていきましょう。経営とは本来、とてもクリエイティブで、やりがいに満ちた営みです。