PIVOT(戦略的事業転換)
アフターコロナの住宅業界は大きく様変わりしてきてます。大きく業績を伸ばした企業も多くある一方で集客が低迷し規模縮小を余儀なくされている工務店もあります。コロナ禍においてはデジタル化が一気に加速し、ウッドショックや着工棟数減少に対してうまく対応できたかどうかが分かれ道になったように感じています。長期的に見ればこれから加速度的に進む人口減少などと相まって日本の住宅業界は成熟衰退していくことは間違いありません。
しかし、前述のとおり成熟衰退業界においても成長をしている企業はあります。これには地域に密着した企業経営や模倣困難性の高い技術があるなどの強みが必要です。今後はさらに進んでいく外部環境の変化への対応も重要になってきます。企業経営者はいまの事業を磨いて未来を目指すか、はたまた土俵(営業エリア・国)を拡大していくか、多角化するかなど、どう発展していくか(リスクを低減するか)を考える重要性が高まっています。
将来を見据え、現業の拡大とともに特に戦略的事業転換(PIVOT)を検討するケースも今後増えていくことと思われます。
『2040年の未来予測』(成毛眞著)では今後テクノロジーの進化と共に日本の人口減少・災害リスクの高まりなど、よりリアルに将来を考えて未来をどう生きるかを考えるべきだということを示唆しています。これまでも富士フィルムや任天堂のように、外部環境の変化をいち早く察知して、事業転換を行い業績を大きく伸ばした事例には枚挙にいとまがありません。
現在の業態と自社の強みに加えて、将来の予測を加味して思い切った新規事業や業態転換を行うことも経営者としての力量が問われるところです。