• 2024.07.26(木)-コラム

住宅会社・家造りの選び方基準を第三者目線で考えてみた。

家造りをするにあたって、住宅会社選びには多くの選択肢があります。大手ハウスメーカーや地域のビッグビルダー(大規模工務店)、高品質な家造りをするアトリエ系工務店に、少人数で家造りをしている大工工務店などがあげられます。住宅会社は、いくつかの基準で分けていくと実はかなり多くの業態に細分化できます。選択基準としては企業規模・家造りの考え方・価格帯・デザイン・性能・人など様々であり、これらにタイミングやご縁なども踏まえながら総合的に住宅会社を選ぶことになります。

近年はインターネットの普及などで専門的な知識や情報の共有がどんどんなされており、家造りをされる方々も住宅会社と同等かそれ以上に詳しい方もおられます。一生で一番高い買い物なので、考えてみればそれは当然のことでしょう。家造りをする方(お施主)にとって世帯年収の何倍もする家造りをよく知らないで進めることほどリスクの高いことはありません。

では、何を基準に住宅会社を選び、家造りについて考えればいいのでしょうか。

およそ20年の経験ではありますが元工務店経営者としてオススメ基準は下記のとおりです。

〇家造りの考え方

①基本性能(特に耐震性・断熱性)

②間取り・デザイン

③素材感・質感

④価格(コストパフォーマンス)

〇住宅会社として

⑤施工力・技術力

⑥アフターメンテナンス体制

⑦家造りへの向き合い方(誠実さ・環境問題などへの取組)

⑧業績・業容・財務体質

住宅性能の確保や確実な施工はモノとしての基本的性能を担保する点で重要であります。性能値もピンキリではありますが、2020年代以降は災害と省エネという観点から耐震性能や断熱性能は高い基準をクリアしておく必要があるといえるでしょう。

自然素材もシックハウスなどの健康被害から身を守る点、また素材感・質感といった点の重要性も高く、加えて外観デザイン・間取りなど感性に訴える点も大きなポイントになります。最終的には価格も踏まえた総合的な判断が必要になります。少々高くても一生ものなので良い家造りをしたいと考える方々が最終的に見るポイントその会社の『家りへの向き合い方』だと思います。家を建てることへのこだわりやお施主様への考え方はもとより、社員・職人・地域社会・環境問題など、いわゆるステークホルダーに対してどのような考えを持っているかが問われる時代でもあるからです。だからこそ相応のスキルと会社の考え方(=理念:コト)が重要になってくるでしょう。

他方で、お施主様にとって最重要項目の一つがアフターメンテナンスです。家を建てた後に実感するですが、実は数十年にわたって関係する事です。アフターメンテナンスへの取り組み方で会社の誠実さやお施主様への本気度も分かります。お施主は本質的に家を建てるという行為ではなく、建てた後の幸せな生活を求めておられ、その点ではデザインよりも重要だとも考えられます。

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