• 2024.06.22(木)

地域工務店のブランドポジションを考える

2024年に入ってから、一段と注文住宅の受注が思わしくないという声を聞くようになっています。もちろん堅実に経営をしておられる工務店さんの話を聞くこともありますが、コロナ禍における住宅バブルの終焉と共に、本格的な着工減が始まっていると思われます。
現在、地域工務店の多くは業績の維持・成長のために自社の強みを活かした策を実践しています。
1.セミオーダー住宅・企画住宅の開発
2.住宅の高性能化
3.自社分譲地の開発
4.分譲住宅の販売
5.自社所有の賃貸住宅開発
6.新規エリアへの出店
7.人材の確保(新卒採用・ヘッドハンティング)
上記は特に今でなくとも以前からやっている工務店さんは多くあります。実際に私も工務店を経営していた2013年からこれらのすべての戦略を実践しました。うまく行く行かないを決めているのは、経営層の資質とセンス、そしてそれを活かしたブランディングだと思います。
私は適正なマーケティングの連続がブランディングだと考えています。つまり一貫性があり理念に則したマーケティングを行い続けてこそ、策は当たると考えています。

ビジネス先行型の工務店業界では、商品を中心としたフランチャイズへの加盟、不似合いなブランディングなどが横行しています。単価の高いものを取り扱っている割にブランディング、マーケティングのリテラシーが高いとは言えない住宅工務店業界は広告代理店などからすると良くも悪くも『お得意様』になります。工務店のことを本質的にとらえた提案であれば良いのですが、部分的で薄っぺらな戦略では、特に今のような時代には通用しなくなっています。上記の戦略・戦術は絶対に必要なのですがその前に経営者自身の考えをまとめることと同時にそれに適したブランディングを行っていく事をお薦めします。

ブランディングと言っても何か抽象的で曖昧なように感じておられる工務店経営者もおられるかもしれません。まずは自分の言葉で地域工務店としての存在価値を明確にしてみましょう。そして、建てている住宅の特色や社屋の環境、社長はじめ社員の皆さんの服装や立ち居振舞いなどがそれに見合っているのか再確認してみてください。8割方の地域工務店さんはどこか変、洗練されていない、一貫性に欠けるなどといったブランディングが決まっていない状態が多くあります。見た目だけでは本質は決まりませんが、住宅以外で皆さんが選んでいる商品はあなたが造っている家よりもはるかにブランディングが決まっていることが多いでしょう。

まずは一から自社を振り返り、ブランドポジションを明確化してみましょう。同エリア内にいる競合他社の状況はどうか、何処のポジションが空いているのか、何をすれば良いのか、何がしたいのか…色々と考えてみてください。
必要であればご相談に乗らせて頂きます(^^)

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